士道サンライズ

一八八六年(明治19年)十二月。

日本海軍が巨額を投じてフランスに発注した軍艦『神威』は
日本本土へ回航する最中巨大なタイフーンに遭遇した。

『神威』の船員である日本人船員30名、フランス人船員70名、民間人15名は
冬の南シナ海に投げ出され、『神威』は沈没した。
投げ出された乗組員達は、破れた帆の十字架につかまり、海を漂っていた。

夜が明けると霧の中からロシアの軍艦が現れる。
ロシア軍艦に助けを求める漂流者達。
そして救出される漂流者達。

生き残ったフランス人は飯を食い温かい場所へ・・・
生き残った日本人達は船の地下牢へ・・・
そんな漫画です。

まぁ人種差別ってヤツですね。
ロシア軍艦『イゴール』の船長であるセルゲイ・レブロフは日本人を人間扱いしてないのです。
理由はこれより30年ほど前に樺太の地でロシアと日本の戦いで商人だった父親が巻き込まれて
死んだ事により日本人の事を「不快極まりない罪人の民族」とか言っちゃてる人です。

そして地下牢に入れらた日本人7人の中に主人公である日本海軍少尉候補生・雪村谺19歳がいます。
この雪村谺は「SIDOOH/士道」に出てきた雪村翔太郎と百舌の息子です。

交渉のために地下牢から話しかけると銃撃される始末です。
絶体絶命のピンチな状況で会津武士道・雪村翔太郎が魅せる漫画です。

そして時化(シケ)で船が混乱したと同時にフランス人乗組員アランの協力をへて
シベリアへ送られる前に脱出開始！
そんな感じでラストまで突っ切ります。

「SIDOOH/士道」の続編というか番外編の短編って感じですね。
1巻完結で全7話。しかしその短い中で翔太郎の意志を継いでる溢れる会津魂がみえます。

ボリュームは少なく感じるかもしれませんが、個人的には短くしっかりまとまっていて
良いと思いました。ラストも前向きな感じで希望が見えるのがいいですね。

「SIDOOH/士道」の番外編ですけど、前作を読んでなくても問題ないと思います。

全7話のタイトル。
Rise.1『神威』
Rise.2『七人の日本人』
Rise.3『号砲』
Rise.4『会津の血』
Rise.5『谺対セルゲイ』
Rise.6『荒波』
Rise.7『サンラインズ』

発売前は高橋ツトムさんのブログで単行本には百舌の短編が収録って
書いてあったんですけど、無かったことになってるみたいですね。

百舌の短編・・・是非読みたいです。

要はサムライの血は半端ない。