放浪息子

二鳥修一は「女の子になりたい男の子」小学5年生。
転校先の学校で「高槻よしの」というカッコイイ女の子に出会う。
その高槻さんの家で、女の子らしいワンピースを貰う。

その貰ったワンピースを実の姉であるマホにあげるが自分で着てみたい修一。
しかし夢かなわず。

後日みんなで高槻さん家へ集まった時、男子を女装させて遊ぼうとする。
が、そんな事は行われず修一は女の子っぽいヘアバンドを頭に付けるだけに留まる。

さらに後日、自分でヘアバンドを買い、誰もいない家の中で一人でヘアバンドを付ける。
そんな時、家のチャイムが鳴り一人の営業サラリーマンらしき人物が現れる。

ヘアバンドをした修一を女性と思ったサラリーマンは
「おじょうさん」といい修一を女の子と間違える。

その言葉で修一くんはちょっと暴走して、姉にあげたワンピースを着ちゃう。

そんな時またチャイムが鳴り、そのままの格好で出ると同級生の「千葉さおり」にその姿を見られる。
そんな漫画です。

この漫画は思春期真っ盛りの「性同一性障害」をもった子供達のお話ですね。
というか最初は思春期手前ですけどね。
作品テーマは重そうだけど個人的には重くない漫画だと思います。

というか二鳥修一くんの周りはそんな人が多いですね。
・二鳥修一
女の子になりたい男の子だけど女の子が好き。行動力◎
・高槻よしの
男の子になりたい女の子だけど男の子が好き。行動力△
・有賀誠
女の子になりたい男の子で男の子が好き。ホモです。

まぁ他の友達はいたってノーマル・・・とは言い難い人物もいますね。
嫌いなものが多すぎるデンジェラスビューティー。情緒不安定。可愛いモノが好き。
という危険な娘とかですね。

内容も百合百合とかホモホモとかしていなくて
思春期の少年少女の心情を丁寧に描いてると思います。
複雑な心を持った少年少女の恋愛事情などちょっとドキドキしちゃいますね。
でも個人的には「お前その格好で学校いっちゃうの？」みたいなドキドキのほうが強いです。
悩んで立ち止まりまた進む。ままならなくって、上手くいかない感じです。

全体的に淡々と進んでいく感じですね。
若干キャラの見分けがつきにくいと思います。

感情移入とかしないで(出来ない)見届けたくなるような漫画だと思います。
でも、読んだ後ちょっぴり切なくなるかもしれない漫画です。
でも個人的にはデンジェラスビューティーな千葉さおりさんが目を離せない存在です。

要はなんだかんだで良い姉弟。